幕末の代表的な「剣術流派」と時代背景

剣術流派



江戸時代における剣術ですが、徳川家康が初代江戸幕府将軍となり、その子である2代将軍である徳川秀忠の手に政治が渡された頃には長く続いた戦国の世に終止符が打たれていました。
実戦は減りはしたものの江戸時代に剣術は大きく発展し、流派は700を超えていたと伝えられています。
それまでは甲冑着用が前提の介者剣術でしたが、時代と共に平服・平時の偶発的な個人戦を前提とする素肌剣術へと変わって行きました。
徳川家康の令によってそれまでの武士道とは異なる儒教を軸とした新しい「武士道」が全国に広められ、そこから300年近くにもおよぶ平和な時代が続いたことによって現在の剣道にも通ずる禅宗などを取り入れた心法・精神鍛錬に重きを置く流派が現れて剣術として進化した時代と言えます。
打ち合いの結果による傷によってはどちらかが死傷する恐れのある木刀での立ち合い(試合)が江戸幕府によって禁止され、現在の剣道のような約束動作の形稽古が中心となりました。
次第に竹刀と防具が発明される事で安全を重視して競技として技を競う剣道の基礎が作られました。
そのような背景もあって武士階級ではない農民や町人にも剣術を学ぶ機会が与えられました。
その結果、日々の鍛錬によって実力を認められた者の中には農民の子であっても各々の流派の後継車として養子に迎えられて武士の身分となる者もいました。



幕末における剣術

1853年にペリー率いる黒船が来航した事によって、日本国内は揺れました。
尊王攘夷論や倒幕運動が日本全国で盛んとなり、全国各地で斬り合いや暗殺が発生して剣術が暗殺剣として多様された時代です。
その中でも特に長州藩が過激だと当事は言われ、激動の幕末を迎えて行く事となります。
その頃の剣術は活人剣ではなく、殺人剣として使用されていました。
そんな中で江戸幕府は黒船の脅威を目の当たりにして幕臣とその子弟を対象とした武芸訓練機関・講武所を設立して、有事の際に備えて剣術ほか武術を教授した。
しかし、この後に世界に通用するのは剣ではなく砲撃だと幕府をはじめとする当事の武士は痛感する事となります。
幕末の頃、鏡新明智流神道無念流北辰一刀流心形刀流・天然理心流などの流派が全国各地で新興の試合稽古重視の流派・道場が隆盛して講武所も試合を奨励していた事もあって、他流試合は益々盛んになりました。その背景には外国に対する武力の強化目的が伺えます。
時代を背景とする剣客を生んだ主な地域としては剣術道場の特に多かった関東地方や、倒幕運動に積極的で後に明治政府において要職に就いた人物を多く輩出した薩摩藩・土佐藩があります。
幕末期の剣術流派の総数は200以上あったと言われています。
この幕末の騒動の折には壬生浪士組改め新選組などの組織も誕生しており、幕末から明治維新に掛けて一連の内乱や政争に関与しています。



幕末における代表的な剣術流派

幕末期の剣術流派の総数は200以上あったと言われています。
それでは、最後にその200以上あった流派の中から特に代表的なものをご紹介します。

・北辰一刀流
江戸四大流儀の一つであり「技は千葉」と当事の江戸では言われていました。
北辰一刀流は北辰夢想流と一刀流からの創始です。
一刀流の免許段階を北辰一刀流では八段階から三段階(初目録・中目録・大目録・奥伝に星王剣)にまとめています。
「北辰」の二文字を一刀流の前に置いたのは、千葉家で吉田唯一神道の北辰(北極星)信仰を生活原理として来た為と伝えられています。

・神道無念流
江戸四大流儀の一つで「力は斎藤」と当時の江戸では言われていました。
「自戒・自律」の精神を重んじ、道徳面も剣術と共に門下生に対して教えられていました。

・鏡新明智流
江戸四大流儀の一つで当事の江戸では「位は桃井」と言われていました。
品格を重んじられており、江戸幕府の講武所としても採用されていました。

直心陰流
防具による試合稽古を創始をした流派で、現在の剣道の基礎を作りました。
その為、実戦的な稽古が評判でした。
心身を鍛える剣技であった為か、門下生には特に幕臣が多くいました。

・心形刀流
江戸四大流儀の一つで、当事の江戸幕府の講武所に特に用いられていました。
一刀の技・二刀の技・小太刀の技等があり、剣術にバラエティーが富んでいた事が特徴です。



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土佐武士の子孫歴史ライター

投稿者プロフィール

子供時代、小学校・中学校・高校と日本史が好きで成績も全国模試で上位でした。
>今は当事程の知識ではありませんが、思い出しながら楽しんでもらえる
>記事を書かせて頂いています。

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