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育み (はぐくみ) は、武家の家柄などに関係なく、他家の優秀な子などを自分の養子にしたり、その逆で家禄の高い武家の養子になることで、立身出世への道を拓く、長州藩独特の制度。
幕末には時局対応の目的から、優秀な人材登用策としても用いられた。
足軽中間の身分だった伊藤利助(伊藤博文)が、 大組士・米原良蔵の「育み」となり、表舞台にて活躍することができたのは、その代表例として知られる。
1852年に、脱藩した罪で、吉田松陰に裁決が下された際には、吉田松陰は家禄没収と藩士の身分をはく奪されたが、実家の父・杉百合之助の育みになるよう命じられているが、この場合は保護観察下に置くと言う意味合いがある。
すなわち、藩士では無くなり、自由の身である浪人となったが、藩士で実父である杉百合之助が育み役となる事で、単なる浪人とはまた少し違い、藩とは父を介して繋がっていたのだ。
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