川口雪篷とは~豪放磊落の酒豪で西郷隆盛も心を許した書家


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川口雪篷(かわぐち-せっぽう)は、薩摩藩士・川口仲左衛門の4男として幕末の1819年に種子島西之表村納曾(のうそ)にて生まれました。
名は川口量次郎と言います。

陽明学にも通じ、江戸では菊地五山から漢詩を学び、唐様を得意とした書家でもありました。
しかし、江戸居付馬廻役だった父が不始末で、お役御免となって鹿児島に戻ると、連座して川口量次郎も沖永良部島に遠島処分になったとされます。
ただし、これには諸説ありますので、念のためご紹介致します。
川口家に伝わる話の場合には、島出身の者なのに島津久光の書生として重用されたのを恨まれて、落とし入れられたともされます。
1862年に、西郷隆盛が沖永良部(きのえらぶ)に流された際に、川口量次郎(川口雪篷)は自らも沖永良部へ渡って、西郷隆盛の書や詩作の指導をしたとする場合もあります。
一般的には、島津久光の写字生だったのですが、酒好きで、藩の書物を質屋に入れてお金を得ては、薩摩のおいしい焼酎を買って飲んでいたことがわかり、沖永良部島に流されたと言うのが通説となっています。

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いずれにせよ、川口雪篷は沖永良部島の西原村に流されていたのですが、西郷隆盛は同じ沖永良部島でも和泊村のほうです。
約3km程度離れていたのですが、比較的自由に動けた川口雪篷は、西郷隆盛の牢を訪ねると意気投合し、時世を論じたり、西郷隆盛に書や詩作を教えました。

川口雪篷が毎日のように訪ねていたため、西郷隆盛が迷惑しているのではと心配した間切横目の土持正照が、あまり来るなと言ってあげようかと訪ねたことがあったと言います。
しかし、西郷隆盛は「いや。川口どんは和漢の学に通じ、語るに足るお人じゃ。こんままでよか」と、歓迎していたと言う逸話もあります。

川口雪篷は沖永良部でも酒豪だったようで、酔ってはそのまま、昼間でも庭先に寝込んでいたと言います。
それで、西郷隆盛が「睡眠先生」と雅号を贈ったところ、同じすいみんであるのならば「酔眠」先生が良いと返したともあります。
こうして、二人は約束をしました。

「われわれ二人はどちらでも先に赦された者が、おくれた者を扶養する」

1864年に西郷隆盛が先に赦免となって島を出ますが、遅れること約1年、慶応元年(1865年)頃に川口雪篷も赦免されて鹿児島城下に戻りました。
しかし、遠慮していたのか、当初は親戚の家を転々としたと言います。

とは言え、親戚の家にも居づらかったようで、最終的には、上之園にあった西郷家を突然訪ねては、そのまま西郷家に住み、西郷糸(岩山糸)の世話を受けて食客となりました。

ただ、その頃には国事に奔走していた西郷隆盛でしたので、留守の家を守る男手として、また、西郷を訪ねてきた客人の応対や書状預かりなど、留守居役のような役割を担ったようです。
そして、西郷隆盛の子弟などには、書や漢学を教えました。

西郷隆盛が下野して私学校が開かれると、教師も努めています。

西南戦争の際には、使用人の永田熊吉西郷菊次郎などと行動を共にしていたため、西郷家は女所帯となっていました。
武村の屋敷が焼亡すると、西郷一家は、鹿児島各地を転々としますが、62歳の川口雪篷は精神的な支えにもなった模様です。
また、西郷菊次郎が片足を失って鹿児島に戻ると、川口雪篷は義足の手配にも尽力しました。



西郷隆盛の汚名も晴れた翌年となる明治23年7月2日に、川口雪篷は死去しました。73歳。
鹿児島市浄光明寺にある西郷家の墓地に葬られました。

南洲墓地にある西郷隆盛の墓碑銘は、川口雪篷の筆となります。

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