尾高惇忠(尾高新五郎) 富岡製糸場の初代場長【青天を衝け】

尾高惇忠(尾高新五郎)



尾高惇忠(おだか-あつただ)は、江戸時代後期の1830年に生まれた日本の実業家です。
通称は、尾高新五郎と言います。
出身地は、武蔵国榛沢郡下手計村(埼玉県深谷市下手計)で、名主の家柄となります。
父の名前は尾高保孝(尾高勝五郎保孝)で、母は尾高やへ(渋沢元助の姉)です。
尾高家は米穀、塩、菜種油などの商売、藍玉の製造販売、養蚕、農業などを営んでいました。



幼い頃から尾高惇忠は聡明だったようで、学問ができたと言います。
17歳の頃、自宅にて私塾・尾高塾を開き、近郷の子供たちに漢籍・論語などを教えました。
その塾に通ったのが、約1km離れた血洗島村の渋沢元助の子・渋沢栄一で、年の差は10歳くらいになります。

尾高惇忠には妹・尾高千代がおり、1858年に、渋沢栄一と結婚しています。
そして、尾高惇忠と千代の弟・尾高平九郎(渋沢平九郎)は、渋沢栄一夫婦の見立養子になりました。

幕末は外国からの開国要求などで混乱し、尊皇攘夷の機運が高まると、文久3年(1863年)、水戸学信奉者の尾高惇忠は渋沢栄一らと決起して、高崎城を襲撃する計画を立てました。
そして武器を奪い、横浜の外人居留地を焼き討ちすると言うストーリーです。
その後、長州藩と連携し、江戸幕府を倒す倒幕計画を立てますが、京から戻った弟の尾高長七郎が説得して中止しています。



なお、1864年6月5日、尾高惇忠は、水戸天狗党との関係を疑われ捕縛され、家宅捜索も受けていますが、6月13日に赦免されています。

慶応4年(1868年)、戊辰戦争になると、尾高惇忠は彰義隊に参加しました。
しかし、天野八郎と合わず脱退したようで、渋沢成一郎(尾高惇忠や栄一の従兄弟)を首領として「振武隊」(1500名)に加わりました。
振武軍の会計頭取(財務の責任者)を担ったようです。
そして、高麗郡飯能(埼玉県飯能市)の能仁寺を本営として、1868年5月23日、官軍と交戦して飯能の戦いになりましたが敗走しました。
このとき、はぐれた渋沢平九郎(尾高平九郎)は自決しました。
尾高惇忠・渋沢成一郎らは、伊香保、草津、前橋へと転々としたのち、密かに江戸に入って、榎本武揚と合流し、北海道の函館戦争でも新政府軍に抵抗しています。



函館政府が倒れたあと、故郷に戻ると、1869年(明治2年)、役所による農業用水の取水口変更に関して抗議して、日本政府に陳情し、事件を解決している。
このことなどが認められて、明治政府の民部省に入り富岡製糸場の設立に、用地選定から携わりました。
建設の際には「木骨れんが造」という、特異な建築を行うため、韮塚直次郎に、れんがづくりを一任するなどしています。
そして、明治4年(1871年)、尾高惇忠(尾高新五郎)は大蔵省の官僚になった渋沢栄一の縁もあり、官営・富岡製糸場の初代所長に就任しました。
当初、製糸場は、西洋人技師が携わっていたことから、工女になると西洋人に生き血を飲まれるなどの悪いうわさがたち、女工が集まりませんでした。
そのため、尾高惇忠は娘・尾高勇(ゆう)を、最初の工女として勤務させるなど、各地を周って説得するなど、群馬県令・楫取素彦と共に苦労もしたようですが、松代から和田英(横田英)など、なんとか集まりました。
尾高惇忠は「至誠如神」(至誠は神のごとし)を信条とし経営に尽力しています。
この至誠如神の意味としては、才能や素質があってもなくても、能力がどんなに小さくても、誠意を尽くせば、その尽くしている姿そのものが神様と同じであると言う意味になってきます。



日本人のみの経営となって、黒字化した明治9年(1876年)末には、製糸場を辞職。
明治10年(1877年)からは、第一国立銀行の盛岡支店、そして仙台支店の支配人などを務め、東北の産業経済発展に貢献しています。

明治34年(1901年)1月2日、尾高惇忠は死去。

なお、尾高勇の弟・尾高次郎(尾高惇忠の次男)は、漢学者となり、渋沢栄一の庶子である文子を妻に迎え、埼玉りそな銀行を創立するなど銀行家として活躍しました。

渋沢栄一とは 日本の実業界・社会福祉・教育などに大きく貢献
尾高千代 (渋沢千代) とは 渋沢栄一の最初の正妻
渋沢成一郎(渋沢喜作)とは 彰義隊・振武軍のリーダー
尾高平九郎(渋沢平九郎)とは 渋沢栄一の養子になった飯能合戦の勇士
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